Views: 0

前向きになろうとするほど疲れる人へ。まず知っておきたいこと
「もっとポジティブに考えよう」「感謝の気持ちを持たなければ」と意識すればするほど、なぜか心がどんどん疲れて重くなっていくことはありませんか。
周りのきらきらした発信を見て焦ったり、後ろ向きなことを考えてしまう自分を責めたりして、無理にエンジンを回そうとするのですね。
それはまるで、熱い砂漠の中で喉がカラカラに乾ききっているのに、オアシスを探して無理やり走り続けようとしている状態に似ています。
水分が不足している状態で走れば走るほど、体力は奪われ、熱中症になって倒れてしまうリスクが高まるだけです。
このようなときに最優先すべきなのは、走るスピードを上げることではなく、まずは日陰に入って、冷たい水を一口飲み、身体を休めて「安心できる状態」をつくることなのです。
私もかつて、仕事や将来への不安から落ち込んでいたとき、ポジティブ思考を謳う自己啓発本を読み漁っていた時期がありました。
本に書かれている「全てを前向きに捉えよう」という言葉を実践しようとするのですが、どうしてもそう思えない自分に対して、「やはり自分のマインドがダメなんだ」と余計に落ち込んでしまったのです。
ところがある日、疲れ果てて「もう前向きになるなんて無理だ。今は徹底的に落ち込もう」と開き直りました。
「疲れているんだから、不安になるのも当たり前だよね」と、ただ布団の中で自分を抱きしめるようにして過ごしたのです。
すると、無理にポジティブになろうとするのをやめた途端に、張り詰めていた心がゆるみ、数日後には自然と「また少し動いてみようかな」というエネルギーが内側から湧いてきました。
心が警戒モードのとき、無理にポジティブになろうとするのは逆効果です
前向きになろうとするほど疲れてしまうのは、あなたのマインドが弱いからでも、努力が足りないからでもありません。
私たちの心は、強い不安や恐怖を感じているとき、まずは身を守るために警戒モードに入ります。
この警戒モードのときは、最悪のシナリオを想定して自己防衛することが最優先されるため、前向きな光景を思い描くこと自体が、脳の仕組みとして極めて難しくなっているのですね。
その本能に逆らって「ポジティブになれ」と鞭打つことは、傷口に塩を塗り込みながら走れと命令するようなものです。
だからこそ、マインドを変えようとする前に、まずは自分自身に「今は安全なんだよ」という安心の土台を提供してあげることが必要なのです。
他者からの「そのままでいいよ」という視線が、警戒を解くきっかけになります
自分の心が警戒モードに入っているときは、視野が極めて狭くなるため、自分一人では「自分に無理を強いている」という事実に気づきにくくなります。
「これくらいでへこたれてはいけない」と、自分をさらに追い込んでしまうのですね。
このようなときには、信頼できる人に「今、どうしても前向きになれなくてしんどいんだ」と本音をそのまま伝えてみるのが大きな助けになります。
「そうだよね、そんなこともあるよ」と、あなたの今の状態をそのまま受け止めてもらう体験を通じて、心が「ここは安全な場所だ」と認識し、警戒モードを解除できるようになるからです。
前向きになろうとするほど疲れる人が、まず安心できる状態を作るために今日できること
前向きになろうとする頑張りを手放して、まず安心できる状態をつくるために、今日から小さな試みをしてみませんか。
「前向きにならなきゃ」という思いが頭をよぎったら、その声を一度遮断して、「今は後ろ向きでも、落ち込んでいても、何の問題もないよ」と自分に声をかけてあげるのです。
そして、スマホの電源を切り、お気に入りの毛布や布団に潜り込んで、ぬくぬくとした心地よさを身体でただ感じる時間を作ってみてください。
思考ではなく、身体の感覚を通して「安心」を重ねていくことが、心の回復にとって何よりの特効薬になります。
今は立ち止まって休むことが、未来のあなたにとって最も力強い一歩です
今日、無理をして前を向く努力をするのか、それとも一度後ろを向いてしっかりと休むのか、決めるのはあなた自身です。
どんな状態のあなたであっても、それが今のあなたにとっての真実であり、守られるべき大切な時間です。
まずは自分自身を安心させるやさしい選択を、今日は自分のために選んでみてはいかがでしょうか。