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変わりたいのに苦しくなる人へ。まず知っておきたいこと
「もっと自分らしく生きたい」「この嫌な性格や行動パターンを変えたい」と思っているのに、いざ変わろうとすると強い不安や苦しさに襲われて、元の状態に引き戻されてしまうことはありませんか。
変わりたいという強い意志があるにもかかわらず、心の内側が全力で拒否しているような、もどかしい感覚ですね。
それはまるで、重くて歩きづらい鉄の鎧を脱ぎ捨てて身軽になりたいのに、その鎧を脱いだ瞬間、どこからか矢が飛んできて自分に突き刺さるのではないかと恐怖している状態に似ています。
その鎧は、あなたにとってあまりに重く、動きにくいものかもしれませんが、これまでの人生において、あなたという大切な存在を傷つけないように守り続けてくれた、大切な防具だったのです。
だからこそ、ただ「邪魔だから脱げ」と力任せに引き剥がそうとすると、心は恐怖を感じて、より一層鎧を固く握りしめてしまいます。
私も以前、人間関係で「もっと自分の意見を言えるようになりたい」と思い、自己主張をする練習を始めたことがありました。
しかし、いざ自分の気持ちを相手に伝えると、その夜、激しい自己嫌悪と「嫌われてしまったのではないか」という強い不安で眠れなくなってしまったのです。
なぜこんなに苦しくなるのかと自分の心を見つめてみたところ、幼少期に親の顔色をうかがい、相手の意見にただ従うことで、家庭内の平和を守ってきたという記憶に行き着きました。
私にとって「従順でいること(=鎧)」は、かつての厳しい環境で傷つかないための、生きるための知恵だったのですね。
その背景を理解したとき、自分がただ「意気地なし」なのではなく、健気に自分を守り続けてきた防衛反応だったのだと気づき、心がふっと軽くなりました。
変わるのが怖いと感じるのは、その古いやり方があなたを守ってきた証拠です
変わりたいのに変われないとき、私たちはつい「自分の意志が弱いからだ」「自分はダメな人間だ」と責めてしまいがちです。
しかし、その変化を止めるブレーキは、あなたの意志の弱さではなく、過去の経験によってプログラミングされた防衛反応が、あなたの安全を確保しようとして必死に働いている証拠なのです。
心は「これまでのやり方を変えると、また昔のように傷つくぞ」と必死で警告してくれているのですね。
この警告を無視して無理やり前進しようとすればするほど、内側の葛藤は大きくなり、苦しさは増していきます。
まずは、そのブレーキが「あなたを傷つけないために、必死で守ろうとしてくれている防具である」ということを知る必要があります。
自分のブレーキを「敵」ではなく「健気な味方」として見つめ直すために
自分の防衛反応は、自分一人では当たり前になりすぎていて、なかなかその目的や背景に気づくことができません。
「どうしてこんな余計なことをしてしまうんだろう」と、マイナスの行動としてしか見えなくなっているからです。
このようなときには、カウンセラーや信頼できる他者に「その行動のおかげで、あなたはこれまでどんな痛みを避けられてきたかな」と問いかけてもらうことが、視点を変える大きなきっかけになります。
他者のやさしい目を借りることで、自分を責める加害者ではなく、自分を守ろうとしてきた一番の理解者として、自分の反応を見つめ直せるようになるのです。
変わりたいのに苦しくなる人が、今の自分を守ってきた反応を知るために今日できること
変わりたいのに苦しくなってしまう現状をほぐすために、まずは今日、自分のその「やめたい反応」に対して、少しだけ見方を変えてみませんか。
もし、「また他人に合わせて本音を隠してしまった」と気づいたら、それを責めるのを一度やめてみましょう。
そして、その隠してしまった心に向かって、「これまで傷つかないように、一生懸命守ってくれてありがとう」と心の中でそっと声をかけてみるのです。
長年あなたをガードし続けてくれた鎧に対して、まずは感謝を伝えて安心させてあげることで、心は自然と武装を緩める準備を始めてくれます。
過去の自分に感謝を伝えることで、新しい一歩が軽やかに踏み出せます
これからどのようにして鎧を少しずつ脱いでいくか、あるいはどの部分は残しておくかは、あなたが安全だと感じられるスピードで決めていって構いません。
急いで丸裸になる必要はありません。
まずは、自分を守ってきた健気な反応の存在を認め、そこにある温かい意図を受け止めることから、ゆっくりと進めてみてはいかがでしょうか。