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少し変われたのに、人前に出すと元に戻ってしまう
自分一人の時間やノートの中では、本音に気づけるようになってきた。以前より自分を大切にする考え方ができるようになってきた。そうやって少しずつ成長を実感しているのに、いざ実家に帰省したり、昔からの友人と集まったりした瞬間、途端に以前のような「我慢して周りに合わせる自分」の仮面を被ってしまい、激しく落ち込んでしまうことはありませんか。
本当は嫌だと思っているのに笑顔で流してしまったり、自分の意見を引っ込めて相手の主張にただ頷いてしまったりする。一人になったときに「結局私は何も変わっていないじゃないか」と自己嫌悪になる必要はありません。
変われていないわけではないのに、変わった自分の姿を人に見せることがどうしても怖くなってしまう。この感覚は、自分を変えようと真剣に歩み始めた多くの人が直面する、とても自然なステップなのです。
怖いのは、変化そのものより「今までの関係が揺れること」かもしれません
自分を変えることよりも、その変化した自分の姿を他人の前にさらけ出すことのほうが、何倍も勇気を必要とします。なぜなら、これまでの関係性の中で、あなたは「聞き分けの良い人」「我慢して合わせてくれる人」という見えない役割を背負ってきたからです。
まるで、新しいお気に入りの服を買ってとてもワクワクしているのに、いざ外に出ようとしたときに「周りの人から変に思われるかもしれない」と怖くなり、上から昔の着古したヨレヨレの服を羽織って出かけてしまうような葛藤に似ています。
本音を少しだけ伝えることや、無理な要求を断ることで、これまで築いてきた周囲とのバランスが崩れてしまうのではないか、と心はとても警戒しているのです。
変化の途中で怖くなるのは自然なことです
ですから、元の自分に「戻ってしまった」からといって、ご自身を責めすぎないであげてください。元の仮面を被ってしまうのは、あなたの意志が弱いからではなく、あなたの心の変化が「現実の人間関係」という次のステップに触れ始めた確かな証拠なのです。
頭の中の理解だけで自分を変えるのと、他者との関係のなかで自分を変えていくのとでは、難易度がまったく異なります。怖くて足がすくむのは、あなたがそれだけ周囲の人のことや、これまでの絆を大切に思っているからに他なりません。
必要なのは、一気に別人になることではありません
人間関係の中で新しい自分を見せていくために、急にキャラクターをガラリと変えたり、頑固な人になったりする必要はありません。
まずは、次に誰かと会うときに「今日は一つだけ、自分の本当の気持ちや意見を口にしてみる」または「行きたくない二次会を一つだけ静かに断ってみる」といった、とても小さくて安全な一点突破の自己開示から試してみてください。
周りの大切な関係を壊さないスピードで、少しずつあなたの本音を外に染み出させていく。この穏やかな変化であれば、心も防衛反応を起こさずに学び直していくことができます。
変わった自分を見せることは、関係を壊すことではなく整え直すことでもある
自分を後回しにするのをやめて本音で生きようとすることは、人間関係を壊すことではありません。むしろ、我慢の上に成り立っていたアンバランスな関係性を、お互いに無理なく長く続けていける形へと優しく「整え直す」プロセスなのです。
本音を隠したままでは、あなたがいつか力尽きてしまいます。今までの関係を守る怖さを認めつつ、これからは「本当の自分で繋がれる新しくて温かい可能性」にも目を向けてみませんか。
元の役割に留まることで自分を守るか、それとも勇気を出して新しい関係性を少しずつ築いてみるか、そのグラデーションをどう選ぶかはいつでもあなたが決めることができます。