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休みたいのに、休むと落ち着かない
家族が買い物や学校へ出かけていき、ようやく自宅に自分一人だけの静かな時間が訪れる。
せっかくだからお気に入りのソファーで横になり、読みたかった本でも広げようとしたその時、ふと部屋の隅の散らかりや「今日の夕飯は何にしよう」というタスクが頭をよぎる。
結局、そわそわとした落ち着かなさに負けて立ち上がり、本を閉じて掃除や洗濯を始めてしまう。
そんなふうに、せっかくの休めるはずの時間を、罪悪感や焦りで潰してしまった経験はありませんか。
休みたいと体は悲鳴を上げているのに、いざ何もしない時間を作ろうとすると、「自分だけ怠けていて申し訳ない」「何か有意義なことをしなければいけない」と、頭の中で自分を責める声が始まってしまうのですね。
体は止まっていても心がずっと動き続けているため、これでは十分に回復することができません。
罪悪感があると、回復より先に自分を責めてしまう
ひとり時間に罪悪感を抱く人は、これまで長い間、家族のため、仕事のため、周囲の期待に応えるために、自分のことをずっと後回しにして走り続けてきた優しい人なのです。
誰かを優先することが当たり前の習慣になっているからこそ、自分一人のためだけに時間を使うことが、まるでいけないことのように感じられてしまうのですね。
けれど、何もしない時間は、決してサボりやわがままではありません。
これをスマートフォンの「OSのアップデート」に例えて考えてみてください。
スマートフォンが毎日正常に動き続けるためには、ときどきすべてのアプリを完全に終了させて、システム全体のアップデートを行う必要があります。
アプリを立ち上げたまま、画面を操作し続けながらアップデートすることはできませんよね。
人間も全く同じで、周囲の期待に応える「機能」を一時的に完全にオフラインにして、心と体を真っさらに整える時間が絶対に不可欠なのです。
これを怠ると、やがて頭も心もバグを起こして、本当に動かなくなってしまいます。
自分を回復させる習慣がないと、やさしさも長続きしません
水を与えられない植物がゆっくりと枯れていくように、補給のない心は少しずつ乾いていってしまいます。
乾ききった心で周りに優しくしようとしても、どうしても笑顔が作れなくなったり、些細な一言にトゲのある反応をしてしまったりと、かえって大切な家族に対してイライラをぶつけてしまう原因にもなりかねません。
ひとり時間を作って自分を回復させることは、あなたの大切な人たちに「無理のない、本当の優しさ」を届け続けるために、どうしても必要な準備なのです。
あなたが休むことは、誰かを裏切ることではない
そこで、休むことへの罪悪感を和らげるために、あらかじめスケジュール帳やカレンダーに「何もしない時間」を、大切なアポイントメントとして書き込んでおくことをおすすめします。
例えば、「土曜日の14時〜14時15分:ぼーっとする時間」といった形で、15分だけでも予定を確保するのです。
その時間は、たとえ目の前に洗い物や片付けが残っていたとしても、「これはすでに決まっている約束だから」と割り切り、一切の手を止めてみてください。
好きな音楽を聴きながら温かいお茶を飲むのもいいですし、ただ窓の外を眺めるだけでも十分です。
誰かのための自分ではなく、ただの自分に戻る時間。
最初はそわそわして落ち着かないかもしれませんが、その違和感も含めて「これでいいんだ」と自分に教えてあげてください。
あなたが健やかで機嫌よくいることが、周りの人にとっても一番の安心につながるのですから、どうか自分を休ませることを恐れないでくださいね。