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何度も決意してきたのに、また元に戻る
「これからはもっと自分を大切にしよう」「他人に合わせて我慢するのはやめよう」と強く決意したはずなのに、何かのきっかけで、また昔と同じ反応をしている自分に気づく。そして「結局私は変われないんだ」と深くがっかりしてしまう。そんな経験を繰り返していませんか。
私も以前、「健康的な生活を送るために、毎朝早起きしてヨガをする」と心に決め、新しいヨガマットを張り切って購入したことがあります。しかし、最初の二日間はなんとか起きて取り組んだものの、三日目の朝には激しい眠気に勝てず寝坊してしまい、「やっぱり私は何をやっても長続きしない人間んだ」とひどく落ち込み、せっかく買ったマットを押し入れの奥深くにしまい込んでしまったことがありました。
自分を変えたいという前向きな気持ちがあるのに、古い習慣に引き戻されてしまうのは本当につらいことですよね。
長年の反応は、決意だけでは上書きされにくい
心に深く刻まれた長年の考え方や行動の癖は、一度や二度の強い決意だけで簡単に消え去るものではありません。
嫌われそうになったら反射的に相手に合わせる、不安になると過剰に頑張る、苦しくても限界まで我慢する。こうした一見自分を苦しめているように見える古い反応も、かつてのあなたにとっては「その場を無事に生き延びるため」「周囲との摩擦を避けるため」に必要な、大切な生存戦略だったはずです。心は本能的に、これまでの実績がある安全な方法(古い習慣)を維持しようとするため、新しいやり方を始めようとすると危険を察知してブレーキをかけます。
頭の理解だけで一瞬にして自分を書き換えようとするのには、元々無理があるのです。
戻ることは失敗ではなく、まだ馴染んでいないだけ
ここでぜひ知っておいていただきたいのは、元の状態に戻ってしまうことは「失敗」ではないということです。それは単に、新しい行動や考え方が、あなたの心と体にまだ十分に馴染んでいないだけという自然な状態にすぎません。
ここで、変化の過程を「振り子の動き」に例えてみましょう。私たちは変わりたいと思ったとき、強いやる気とともに振り子を右側(新しい理想の自分)へと大きく力いっぱい引っ張ります。しかし、右に大きく振れたものは、手を離せば物理の法則に従って、当然のように元の左側(慣れ親しんだ過去 of 自分)へと戻っていきます。この戻る力は誰の心にも働く自然な引力であり、あなたの意志の弱さのせいではないのです。
大切なのは、戻ってきた振り子を無理やり右に固定しようとすることではなく、左右に揺れながらも、その振れ幅を少しずつ小さくし、新しい真ん中の位置を探していくことです。
定着には、気合いより小さな反復が必要です
新しい自分を定着させるために必要なのは、強い力で一時的に自分を縛りつける気合いではなく、心地よく続けられる小さな反復です。
例えば、朝ヨガを続ける習慣が三日坊主で一度途切れてしまったとしても、そこで「やっぱりダメだった」と押し入れにマットをしまう必要はありません。「まあ、こういう日もあるよね」と静かに自分の状態を受け入れ、次の日はヨガマットをただ部屋の床に広げて、その上に一分間だけ座ってみる。そのくらいの極めて低いハードルから再開すればいいのです。
激しい変化ではなく、小さな揺らぎを繰り返しながら徐々に新しい状態を当たり前にしていくことこそが、心が安心を保ちながら変わっていくための着実なアプローチになります。
元に戻るたびに自分を責めると、変化そのものが怖くなる
また戻ってしまったと自分を責め続けていると、脳は「新しい変化に挑戦すると、自己否定という強いストレスが伴う」と学習してしまいます。
そうなると、次に「変わりたい」と思ったときに、防衛反応として最初から動けなくなってしまい、挑戦そのものを避けるようになってしまいます。だからこそ、元の反応が出てしまったときほど、その自分を厳しく叱るのではなく、「なぜ今日はいつもの癖が出やすかったのかな」「疲れていたのかな」とやさしい観察の目を向けてあげることが大切です。
変化は、自分を締め上げる根性論ではなく、寄り戻しを受け入れながら進めるやさしい練習なのですね。
変化は一直線ではなく、揺れながら深まっていく
人は一瞬で生まれ変わることはできませんが、揺れながらも確実に前へ進むことはできます。
前までは元の癖に何日も気づかずに過ごしていたのが、今はその日のうちに気づいて立ち止まれるようになった。あるいは、前は戻ってしまった自分をひたすら責めていたのが、今はその背景にある疲れを思いやれるようになった。こうした目立たない変化こそが、あなたの心の奥で土台が育っている証拠です。
もし今日、また元の自分に戻ってしまったように感じる夜を迎えていたとしても、それは練習の途中にいるというだけのことですから、どうか諦めないでくださいね。またいつでも、あなたのペースで、新しいやり方の方へそっと戻ってくればいいのです。